麦芽にはグルテンは入っている
麦芽(モルト)は大麦を水につけて発芽させたのち、乾燥、焙煎したものです。
大麦の麦芽には、でんぷんを糖に変える酵素、アミラーゼが多く含まれています。お酒を造るときには、酵母が糖からアルコールを作りますが、その前に、酵母が使うことができる糖を穀物から作らなければなりません。ビールだと大麦、ウイスキーだと大麦、トウモロコシ、ライ麦などが原料になりますが、これらの穀物に含まれているでんぷんを分解して糖を作るために、麦芽が使われています。このようにでんぷんを糖化する目的で使われるほか、ビール、ウイスキーの色付け、パンの風味付けや麦芽飲料にも使われています。
麦芽はもともと大麦なので、大麦に含まれているグルテンがそのまま含まれる可能性があるので注意が必要です。麦芽を使用した最終製品に、どのくらいのグルテンが含まれているかについてのデータは見つけられませんでした。したがってグルテンを避けたい方は麦芽を使った食品は避けたほうが無難です。
麦芽糖にはグルテンは入っていない
一方麦芽糖は、麦芽から製造される糖で、別名マルトースと呼ばれ、主に甘味料として使われています。
もともとは大麦のでんぷんを麦芽のセルラーゼで分解することで作られていましたが、現在流通している麦芽糖は、馬鈴薯でんぷんやトウモロコシでんぷんから製造されたものです。しかも、糖として流通する段階でたんぱく質は取り除かれていますので、グルテンは含まれていません。