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グルテンフリーの食品選びのポイント【飲み物編】

麦茶

麦茶は焙煎した大麦をお湯で煮出して作ります。大麦にはグルテンが含まれていますが、出来上がった麦茶にどのくらい含まれているのか、情報がないのでわかりません。茶葉まで含めると、100ml(100g)中に0.2~0.4gのたんぱく質が含まれる計算です。

麦茶麦茶

ペットボトルの麦茶の栄養成分表示を見ると、たんぱく質は100g中0gと記載されているので、たんぱく質は全部茶葉の部分に残っているのでは、と思われるかもしれませんが、実は100g中に含まれる量が0.5g以下のときはゼロと表示してよいことになっているんです。ゼロと書かれていても、本当はゼロではない場合があるので、注意してください。

結論としては、含まれるグルテンの量が少ないので、小麦アレルギー、セリアック病以外の方は、飲んでも大丈夫かと思います。ただ、どれだけ入っているのかわからないので、心配な人は飲まないほうがよいでしょう。

麦茶の栄養成分表示麦茶の栄養成分表示

十六茶

原材料表示を見ると、麦と名の付くものとして、ハトムギ、大麦、発芽大麦の3つが記載されています。

十六茶十六茶パッケージ

このうちハトムギにはグルテンは含まれませんが、大麦と発芽大麦にはグルテンが含まれます。十六茶にグルテンがどれだけ含まれるのかについて情報がないので何とも言えませんが、量はかなり少ないと考えられます。グルテンを絶対に摂りたくないという方は、避けたほうがよいかもしれません。なおアレルギー特定原材料物28品目は、小麦を含めて使用されていません。

十六茶原材料、栄養成分表示十六茶原材料、栄養成分表示

爽健美茶

原材料表示を見ると、麦と名の付くものは、ハトムギ、大麦、オオムギ若葉の3つです、ハトムギにはグルテンは含まれませんが、大麦にはグルテンが含まれます。また大麦の若葉の部分にも、少量ですがグルテンが入っていると考えられます。爽健美茶にグルテンがどれだけ含まれるのかについて情報がないので何とも言えませんが、量はかなり少ないと考えられます。グルテンを絶対に摂りたくないという方は、避けたほうがよいかもしれません。

爽健美茶爽健美茶

爽健美茶成分爽健美茶原材料、栄養成分表示

麦芽飲料

麦芽とは発芽させた麦粒のことです。この麦粒から芽を取り除いて乾燥し、粉末にしたものに水と酵素を加えて60℃で分解し、さらに抽出・濃縮したものが麦芽エキスです。

麦芽エキスには麦粒に含まれていたでん粉が分解されてできた麦芽糖のほか、大麦が成長するために必要な微量栄養成分(ビタミン、ミネラル)などが豊富に含まれています。通常は大麦から作られますが、小麦から作られる場合もあります。またモルトエキスと呼ばれることもあります。

麦芽飲料はこの麦芽エキスを主成分とした飲み物で、ネスレ日本から発売されている「ミロ」は麦芽エキスとココアパウダーが入ったチョコレート味の麦芽飲料です。原材料表示のトップには、混合大麦麦芽エキスと書かれており、大麦麦芽が使われています。アレルギー成分表示欄には「大豆、乳」と書いてあるので、小麦は使われていないようです。原材料の中でたんぱく質を含んでいるのは、混合大麦麦芽、ココアパウダー、脱脂粉乳の3つですが、ミロに含まれるたんぱく質がすべて混合大麦麦芽に由来すると仮定すると、ミロ1杯(粉末15gを牛乳150mlに混ぜたもの)あたり、最大で約1gのグルテンが含まれる可能性があります。

アレルギー成分表示欄に「小麦」が記載されていませんが、グルテンは小麦のほかに大麦、ライ麦にも含まれますので、注意しましょう。

ミロミロ

ミロの栄養成分表示ミロの栄養成分表示

青汁

大麦若葉を使っているものは、少ないがグルテンが入っている可能性あり

緑葉野菜から作られる青汁。液体でそのまま飲めるタイプのほか、水などに溶かす粉末タイプも発売され、健康食品ブームに乗って、どこでも手に入るようになりました。もともとはケールというアブラナ科の野菜を絞ったものだったので、青臭く、まずかったそうですが、いま市販されている製品の多くは、大麦若葉、ほうれん草、小松菜、抹茶、ブロッコリーなどが使われており、味はよくなっているようです。

青汁青汁

ところで青汁にグルテンが入っているなんて、考えたこともなかった、といわれると思います。

青汁には小麦は使われていませんが、現在市販されている青汁の多くは、大麦若葉が使われています。大麦の実の部分は、ビール、ウイスキー、麦茶や麦みその原料になるほか、麦飯として食べられますが、葉の部分は特に利用されることはありませんでした。

大麦若葉は、大麦が発芽して成長し、実ができる前の状態のいわゆる葉っぱで、これを絞った液、あるいは葉の乾燥粉末が青汁の成分です。大麦に含まれるたんぱく質には、小麦と同様、グルテンが含まれています。たんぱく質の多くは実の部分にありますが、それ以外の葉や茎の部分にもあります。ある粉末タイプの青汁1杯分には、たんぱく質が0.4g含まれていました。大麦若葉を粉末にしたものであれば、この中にグルテンが含まれていても不思議ではありません。

伊藤園の青汁の原材料表示伊藤園の青汁の原材料表示

青汁は、ビタミン、ミネラルが簡単に摂取できて、しかもカロリーが低いので、野菜が不足がちな方にとっては、手軽な健康食品であるといえます。しかしグルテンが含まれている可能性があるので、グルテンに弱い体質の方は、大麦若葉が入っていないものを選んだほうがよいでしょう。

また、ここでは解説しませんが、青汁には原料、製法が異なるさまざまな商品がありますので、よく内容を確認してから購入されることをお勧めします。

ノンアルコールビール

アルコールをゼロにしただけでなく、内臓脂肪を減らすなどの機能性を持たせたものなど、いろいろな種類のものが発売されていますが、グルテンが入っているものと入っていないものがあります。9種類の商品について調べたので、参考にしてください。なおグルテンが入っている可能性がある商品も、入っている量はわずかなので、小麦アレルギー、セリアック病以外の方は、飲んでも差し支えないと思います。

商品名(メーカー) 主な原材料
グルテンが入っていないと思われるもの ドライゼロ(アサヒ) 食物繊維、大豆ペプチド、ホップ
カラダFREE(キリン) 難消化性デキストリン、熟成ホップエキス、ぶどう糖果糖液糖、大豆たんぱく、米発酵エキス
ヘルシースタイル(アサヒ) 食物繊維、大豆ペプチド、ホップ
グルテンが入っている可能性があるもの 零ICHI(キリン) 麦芽、水あめ、食物繊維、米発酵エキス、ホップ
GREEN’S FREE(キリン) 麦芽、大麦、米発酵エキス、ホップ
オールフリー(サントリー) 麦芽、ホップ
からだを想うオールフリー(サントリー) 麦芽、ローズヒップエキス末、ホップ
麦のくつろぎ(サッポロ) 水溶性食物繊維、大豆ペプチド、大麦エキス
バーリアル3つのフリー

(合同酒精/イオン)

食物繊維、麦芽エキス、ホップ

ノンアルコールビール9本ノンアルコールビール

 

グルテンフリー食品まとめ

小麦粉を置き換えるには、グルテンの役割をカバーするための知識や技術が必要です。メーカーさんの工夫によって製造されている、おすすめのグルテンフリー食材をカテゴリー別にご紹介!